低・中層階建てのほうが被害は大きい

2011.10.21

倒壊部分は長さ数百メートルにわたり、山側から大阪湾の方向に垂直にむいてなぎ倒されていた。その現状からは、海側から山側にむかって、とほうもない強い地震力が働いた形跡がうかがえる。倒れた柱からは、むきだしになった鉄筋があちこちから飛びだし、砕けたコンクリートはかなり遠くまで散乱している。おそらく、一瞬の出来事だったのだろう。まるで、強烈な突風に下からあおられて、めくり上げられたかのようである。さもなければ、巨大な爪をもつ何者かが突然空から襲いかかり、強靭な力で根元から引きはがそうとしたにちがいない。

JR山陽本線(瀬戸)の新築一戸建て
JR関西本線(弥富)の新築一戸建て
北総線(秋山)の新築一戸建て
ブルーライン(下永谷)の新築一戸建て
富里市の新築一戸建て

地震による破壊だと知らなければ、そう信じ込んでしまいそうな現実離れした空間が目の前にあった。その悪夢を再現しないために阪神高速道路の倒壊現場からふたたび2号線沿いまで戻った私が次にとったのは、国道を挟んで山側と海側を、いったりきたりするようなジグザグのコースである。すこし遠まわりになるが、芦屋市周辺までのマンションやビルの被害状況を調べるには、そのほうが全体の様子がつかめるはずだ。この先、神戸市内までのあいだは、高層階建ての建物がほとんど建っていない。あるのはせいぜい10階建てくらいの中層階建てのビルや、低層階の住居用のマンションである。だが、事前の情報で、どうやら、高層ビルよりも低・中層階建てのほうが被害は大きいと聞いていた。




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