住宅は家族のような存在

2011.10.07

大切である住宅を、車やパソコンを買うように、短絡的に決めてしまう人が多いのはなぜだろう。住宅とは、モノではない。気に入らなければ、何度も造り変える人もいるだろうが、多くの人は、一生に一度、巡り会えることができる宝物のようなものだ。単に、雨、風、暑さ、寒さをしのぐものではない。ときには家族全員の精神的な心の支えとなり、ときには家族の一員ともなりえる。ある意味では、家族そのものでもあるのだ。生まれた赤ちゃんが、やんちゃ坊主になり、いつのまにか気づかぬうちに成長し、立派な成人となって出ていく。ときには、かわいい伴侶を伴い、また戻ってくる。そして、また赤ちゃんが生まれる。家の支えだったお父さんとお母さんは、おじいちゃんとおばあちゃんになり、やさしく老いていく。そんな家族の変化と成長、そして衰退を、家もまた同様に繰り返し、時を過ごしている。家は、その家族を映す鏡みたいなものだ。だから、愛情を持ったメンテナンスも必要とするし、ときには、家族の変化に合わせるように、増築や改築も必要になってくる。何度も繰り返すが、家はモノではない。立派に家族とともに生きているのだ。こうした考えを持たない人は、必ず家づくりにおいて失敗者となる。

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